元職場の一寸贅沢なゴルフ旅行。
26日の月曜日、年に2回行う元職場のゴルフコンペと飲み会を、熊本県の人吉市で行った。熊本市と鹿児島県姶良市のほぼ半分の位置にあるので、僕らにとっては有り難い。今回は同市のチサンカントリーが会場に指定された。
僕の、熊本から鹿児島への転居の際の送別ゴルフを、第1回目として始まり、今回が7回目である。主催者の名に因んで「辰ドラゴン会」と称し、ゴルフと飲み会をセットで行うことを常としている。主催者のO君はイタリアへ旅行していたが、アイスランドの火山噴火の影響で、帰国日時が不明との連絡が入ったため、一旦延期を決めたが、翌日に一日遅れの帰国が可能になったとの、再度の連絡があり、予定通り決行することになった。
口の悪い連中から「正直なところ、君はゴルフよりグラウンドゴルフが向いている」と、賀状に書かれたり、面と向かって言われると、「本当にそうなのかもしれない」と、自分の能力を認めてしまいたくなる位、努力は棚に上げても、腕の悪さは自認しているのである。
例年だと8回程度はプレーしている時期であるが、今年は未だ2回しかしていない。さすがに心細くなって、Hさんと練習場に行った。1年に1~2回程度しか練習しないのであるから、付け焼刃は十分承知の上で、それでも何らかの役に立つだろうと、前日に1時間程度の練習をした。
当日は、Hさんと高速道路を人吉に向かった。予報は曇り」時々雨であった。僕は予報は翌日の分を除いて、決して信じないので、数日前から一喜一憂しない。過去の実績から、2日目以降の予報の確率は、極めて低いことを知っているから。このゴルフ場では、確か十数年前に一度プレーした事がある。クラブハウスも、付属の練習場も全て小ぶりである。指定の旅館とのパックで、プレーフィーは安くなった。
偶然にも、フロントで3月28日に行った大学の同級会の仲間N君と、ぱったり会った。福岡に住んでいるが、郷里の水俣市に寄ったあと、ここでプレーするため、友人たちと来たらしい。奇遇に驚き、記念撮影をした。
この会は、12、3名の参加者が普通であったが、今回は10名の参加者であった。なんといっても、曇りの天候を喜び、スタート前には全員で準備体操を行った。高齢者のプレーには欠かせないと考え、前回のコンペから始めた。
全員で準備体操を
スタート前の僕等3人(筆者 右)
僕は全ての人の、スタートのティーショットをデジカメで撮ったあと、最後の組の3人のしんがりとして、パー5をスタートした。自分の力は承知だから、ダボで100点と思い、ティーショットを放った。ジムで鍛えているので、力だけは負けないと思っているが、技量が伴わない悲しさ。第1打はかなり飛んだが、右の林の中へ吸い込まれた。昨日の練習では殆どフックばかりで、スライスは出なかったのに何故なんだろう。
チサンカントリークラブ人吉 アウト1番498ヤード パー5
結局スタートホールはボギー。予想より1打良かったので満足であった。O君はパーで上がり、若いN君は10打であった。2ホール目は150ヤードのショートホールで、ニアピン賞が掛かっており、先行の7人は誰も乗せていなかったので、チャンスである。
O君が乗せた。僕は9番ウッドで軽く振り、ピン上に乗せた。縦位置なので、行ってみないと判らないが、ひょっとすると僕が近いかも知れない。こういうときは心とは裏腹に、殆どの人は謙遜するものだ。「いやーあんたが近いよ」「いやー、そっちだよ」なんてなことを言いながら歩いてゆく。ところがピン右横につけたO君が、かなり近かった。両者パーでN君はボギー。
心配そうに行方を追う僕(1番ロングのティーショット)
ここまでは、出来すぎである。このあとはボギーとダボの連続、危ういと思っていたN君は、ここあたりから実力を見せ始めた。ドライバーの飛距離は、本日の参加者中、他を寄せ付けずダントツ。当然アウトのドラコンホールは彼の手に。O君は後半、手堅くまとめ45で上がった。3パットを2回したり、30センチをはずしたりした僕は50打、N君もスタートホールの躓きで、僕と同じ50打であった。
後半に望みを掛けてスタートした。相変わらず曇り空、雨は夜になりそう。しかし、風は強くなった。100を切る目標が、最近は110を切る目標に変わった。最近は104、105叩いても、昔ほど悔しくなくなった。2桁で上がることが珍しくなったので、このときは正直嬉しい。
後半は惨憺たる結果であった。3箇所で8打も叩いた。ハンディー2の難しいホールでは、40センチをはずしてボギーにした。OBも一つ打った。バンカーの渡り鳥もした。パーが取れたのは1ホールのみで、結局51打で上がった。目標はクリアーした(101)ものの、内容の悪さにガッカリした。O君はショートでバーディーを奪い、満足げであったし、N君はドラコンホールで、惜しくも一寸ラフに掛かり賞は逃したものの、250ヤード近く飛ばして実力を見せつけた。
ただ1箇所だけ、気持ちが良かったホールがあった。290ヤードの短いミドルで、手ごたえあるドライバーが打てた。彼らも褒めたので、気分良く行って見ると、下り坂を転がり落ちて、グリーン手前30ヤードに達していたのである。殆ど経験の無い出来事に、喜びを隠せなかった。
旅館は人吉市の老舗であった。球磨川に面し、窓を開ければ早い流れの水音が大きく聞こえ、うすく煙る川向こうの前方には人吉城跡が見えた。30年も前に職場の慰安旅行で、球磨川下りをしたことを思い出した。温泉にゆっくり浸かり、疲れを癒した。何という幸せであろう。同じ職場で働いた友人たちと、こうしてゴルフを楽しみ、温泉に浸かり酒を飲む。悩んだり、苦しんだり、人を恨んだりした事もあったが、このように第2の人生のひと時でも、仲間と一緒に生きている実感を味わうことが出来るのだ。政治のことはおろか、日常の生活さえも忘れ、すっかり、只今の時間に浸り切っている自分。主催者のO君に感謝した。
旅館の前を流れる球磨川、橋上方が人吉城跡
成績発表は宴が始まって、暫くして行われた。このブログにしばしば登場する友人Mさんがグロス91で優勝、90のKさん(最年長)が準優勝、O君は3位で、僕は8位であった。ダブルペリでのハンディーが20.4であったから、オフィシャルとほぼ一緒である。この程度が僕の実力であろう。一緒に行ったHさんには、何とか負けたくなかったが、93で廻った彼には及びも付かなかった。また、僕を茶化して喜ぶんだろうなー、それが悔しい。
宴会も賑わった。独りではしゃぐTさん、カラオケも独壇場であった。その中でいつもニコニコ、温和な顔をしているMOさん、実は彼は癌と戦っているのである。何故にあのように淡々としていられるのか。僕には不思議で仕方ない。僕みたいな気の小さな人間は、沈み込んでゴルフ等も出来ないだろう。当然、悩み苦しんだはずである。それなのにいつもと変わらぬ、あの穏やかでにこやかな顔。僕は敬服した。
3時間近く飲み歌い話した後、次回の再会を約し散会した。KさんとHさんは囲碁を打ち始め、Mさんが観戦する。他は全員部屋に集まり、遅くまで話に花を咲かせた。年2回の、一寸贅沢なイベントであるが、今後も可能な限り続けていけるように、O君に努力して貰おう。翌日の予報は雨のち曇りか晴れ。多分当たるであろう、翌日の予報だから。
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